お寺は元々、建長寺では創建当初は現在の大学のような役割を担っており、江戸時代には寺子屋と人材育成の場所でした。禅龍寺では法事やお葬式はもちろんのことながら、そのような本質的な役割にも立ち返り現代の一般の方に寄り添い、安心や心の癒しを提供できればと思います。スマートフォンの普及などによる情報化社会の中を生きる現代人は電車や食事の最中も携帯を眺めたり、リゾートに行っても傍らにはパソコンがあったりと仕事に追われ、脳も休む暇がありません。このような状況が精神的な疲労を生み出す原因となっております。禅龍寺ロハスプロジェクトではそのような現代人に対し、都心からもほど近く豊かな自然に恵まれた環境の下、星空に包まれた中での芝生の上での座禅や農業体験などの作務に打ち込むことで日常生活で積もった心の垢を落とし、食事や周りへの感謝(慈悲の心)などを養成し健全な心身を取り戻す事に寄与することを目指します。そのように広くお寺を活用していくことがこれまでお寺を守ってきた先祖への仏恩に報いることにもなるかと思います。
禅龍寺 住職 平本 祥啓